岸辺 正雀 ショットバーレインフォレスト
障害物

最近、「独立したい」という人の話をよく聞きます。

先日聞いた方は30代半ばの男性でした。

二十歳の頃に友達と独立しようと計画したらしいのですが、

相手の方との折り合いがつかず、その話は流れたそうです。

それから10年以上が経ちました。

そして、やはりこのままではと、独立の虫が騒ぎ出したらしいのです。

ただ、その方もおっしゃっていましたが、

やはり、はじめの第一歩が踏み出せないらしいのです。

先への不安はもちろんあるのでしょうが、

それよりも、「今の状態を捨てられない」らしいのです。

二十歳やそこそこだと、給料もそんなにもらっていません。

ただ、30代にもなると、給料も上がり、職場での地位もそれなりになっています。

独立してから、入るかどうかも分からないお金を考えると、

やはり今の給料や安定は捨てにくいらしいのです。

上がった給料が独立する障害になるとは考えてもいませんでした。

18や19歳の時、年上の人に「若いうちは何でもやっておけ」と言われた記憶があります。

その時は、「じゃぁ、何をすればいいの?」くらいで深くは理解していませんでした。

今は少しだけ意味が分かったように思います。

年齢を重ねるごとに増えるしがらみや障害物。

守るものとか捨てられないものとか。

プライドとか余計な不安とか。

そんなものが何もない、若い時。

何でもやっておくべきですよね。

と、のたまっている僕もまだまだ何でもやるべき年なんですけどね。

障害になっているもの。何かありますか?