岸辺 正雀 ショットバーレインフォレスト
ボランティア
兵庫県豊岡市で大洪水がありました。

床上2メートルも浸水していたそうです。

営業をしている友達はすぐに現地の得意先の事務所に向かいました。

復旧作業を手伝いに行く為です。

自分の仕事をあとに回し、

「暇なんで手伝いに来ました!」と出向いたらしいのです。

その事務所には、まだどこの営業先も手伝いに来ていませんでした。

その友達と部下の二人だけです。

もちろん二人とも普段のスーツ姿ではありません。

つなぎの作業服に長靴です。

しばらくして、他の営業先の人達が来ました。

スーツ着用のまま、「大丈夫ですか〜」と。

友達からすれば「何しに来たんだ?」という感じだったそうです。

「つなぎの後ろに会社の名前を入れとけばよかったかな」

なんて冗談に笑いました。

その迅速さと、手伝う気満々の姿勢。

よくそこまで動けたなぁ、と歓心している僕に、

彼はさらっとこう言いました。

「友達やと思えば誰でもそうするんちゃうか」

と。

仕事とプライベートを分けた方がいいと、そんな話も聞きます。

ただ彼は、そんな次元で仕事をしているのではないと思いました。

営業が上手いと言えばそれまでです。

でもやはり、気持ちがなければできないと思います。

そして、そこまでしても尚こう反省していました。

「最初の第一声が『事務所大丈夫でしたか?』って言ってしまったんよな。

本来なら『お身体やご家族の方は大丈夫でしたか?』と聞くべきやったな。」

と。

彼の心からのサービス精神が伺われませんか。