結婚。
2011年03月23日(水)
奥さんがいる家に、帰りたくない旦那さんがいます。

結構いると思います。

『だったら結婚なんてしなきゃいいのに』

というのは早計です。

好きだけど家に帰りたくないのです。

これが独身の時は理解できません。

ずっと一緒にいたいと思って結婚したのです。

それが叶ったら次はどうなるか、ということです。

ずっと欲しかった腕時計と一緒です。

その時計が買えたら、もうその腕時計は欲しいとは思いません。

大切に使いますが、欲しいという欲求は満たされてしまったのです。

ある人は、

「一人になりたい」

と言います。

これは二人だから言えることです。

ここに気づくのです。

すると、一人になりたいというのは、
奥さんが嫌になったということではないと分かるのです。

家に帰りたくない、も同じです。

もっと言うと、好きだから帰りたくないのです。

今、帰るとケンカしてしまいそうだから帰りたくないのです。

一緒に住んでいると、相手の機嫌なんて自分のことのように分かります。

顔に出ていなくても、

「あぁ、なんか今日ちょっとちゃうな」

と分かるのです。

そして、自分もいつもとちょっと違うとどうなるかは、本能で分かっています。

だから家に帰りたくないのです。

それでいいのです。

話し合ってという作業は思いのほかエネルギーを使います。

できれば使いたくない。

無駄ではありませんが、もったいないのです。

なぜなら、話し合うタイミングが悪過ぎるのです。

二人がむちゃくちゃ元気な時に、

「そういや、あの時なぁ」

というのがいいタイミングです。

それを、二人のストレスが満タン状態でケンカすると、目も当てられません。

この時に、恋愛と結婚の違いがでます。

結婚は別れるという前提がないのです。

別れるという前提のないケンカほど難しいことはありません。

折り合いがつかないのです。

恋愛中だと、別れたら済むのです。

そして、数時間後に電話して、

「さっきはごめん」

で折り合いがつくのです。

結婚はそれができない。

だから、できるだけケンカはしたくないのです。

では、どうすればいいか。

帰らなければいいのです。

ずっとではありません。

少し元気になってから帰ればいいのです。

それで奥さんに怒られても、ケンカするよりはマシです。

『ずっと一緒にいたい』のと、
『ずっと一緒にいなければいけない』のとでは全然違います。

一緒にいたい、と思うためには、一緒にいてはいけないのです。
2011-03-23 | 記事へ |
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