映画DVD「闇の子供たち」を観ました。
タイでの、児童臓器売買、児童売買春をテーマにした映画です。
想像していた通り、見終わった後は、
いたたまれない気持ちになりました。
タイには何度か行っているので、
噂では聞いたこともありました。
映画にフィクションの部分があったとしても、
それに近いことが行われているのだと思います。
描写された映画の表面だけを捉えると、
「どう考えてもあかんやろ」
とやるせない気持ちになります。
ただ、この映画を観たから、タイには行きたくない、
と単純な発想は避けたいと思っています。
僕の勝手な解釈ですが、例えば、映画の登場人物に、
「悪い人」「悪くない人」
という区別をしていきます。
すると、「悪い人」は結局、売買組織の元締めだけになります。
そして、「では、このボスは本当に悪いのか」
「他に問題はないのか」と考えるのです。
「需要があることも問題ではないのか」
と考えた時、登場人物に本質的な悪い人はいなくなるのです。
冷たい言い方ですが、これがタイという国の一部分なのだ。
ということだけなのです。
もちろん、許されることでも、
ほうっておいていいことでもないと思います。
ただ、今の僕には直接どうすることもできません。
この問題は一人で考えるにはあまりにも重い。
宗教に逃げるとこうなります。
「人は生きている方が辛い。なぜなら人生は修行だから。
涅槃という悟りの境地が、死にあるのなら、辛いのは残された人だけ・・・」
宗教だって違う面から見たら無茶苦茶です。
僕が、タイという国にできることが一つ見つかりました。
小さい、小さい話ですが、
「タイの表の社会に旅のお金をたくさん落としてくること」
タイという国が、全体で今よりも豊かになればいいと思うのです。
なんだか、しょぼくて無理やりですが、
それでもタイはいい国だと思うのです。
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