17年前。
僕が18才の時、たぶん初めて洋ナシを見ました。
しかも、大量に。
洋ナシは西洋の梨だろうというだけの知識で、
ひたすら洋ナシを摘んでいました。
オーストラリアはメルボルン郊外にある、とある農園で働いていたのです。
梨だったらこのまま食べられるだろうと、
雇い主の目を盗んで食べていました。
昼飯代を浮かそうと食べました。
でも決して美味しいものではありませんでした。
「やっぱ、日本の梨の方が断然いいね」
と思っていました。
若かった。
それは、僕も洋ナシも。
そうです、洋ナシはもぎりたての緑色のままではまだ食べごろではないのです。
そんなことは知りませんでした。
収穫から一定期間を置くと果皮が黄色みをおびてきます。
さらに軸(頭の部分)にやわらかさを感じ茶色みをおびれば食べごろです。
皮に弾力が出てお酒のような芳醇な香りがたってきます。
果肉もやわらかくなり、美味しく食べることができるのです。
それをまったく知らずして、僕は洋ナシを分かった気になっていました。
そんな僕がこれほど洋ナシと向き合うことになるとは、
当時は想像もしていませんでした。
和梨に比べてシャリシャリとした食感は確かにありません。
でも、まろやかな食感、お酒のような芳醇な大人の香り。
口に含んだ時の甘い幸福感。
これが、洋ナシなんだよと、当時の僕に教えてあげたくなります。
ひたすら労働の元でしかなかった洋ナシ。
まさかこんな形で再会できるとは。
生フルーツカクテル第二弾。
『洋ナシのカクテル』完成しました。
売り出しは10月3日(月)から。
10月31日(月)までの一ヶ月限定です。
当時18才の僕です。
不安定なハシゴを使って、カンガルーのような袋に洋ナシを摘んでいきます。
袋がいっぱいになるとフックを外して底からザザ〜と箱に入れます。
そして、この箱一杯にして確か20ドルもらえました。
6時間くらいかかっていたので、時給にすると300円くらいですねw
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