フルーツトマトのカクテルができるまで。
2014年02月19日(水)
フルーツを使ったカクテルを考えるときは、まず、食べます。

それだけで食べても美味しいのに、さらにお酒を加えるわけです。

ただお酒を加えるだけでは美味しくならないし、むしろ邪魔をしているようにもなります。

今回はフルーツトマトを何個も食べました。

これだけで美味しい。

カクテルにすることによって、これ以上のものを作る必要があります。

そうでないとトマトに失礼です。

フルーツトマトは潰してお酒を加えるだけだと青臭さが前に出ます。

あの甘さが引き立たないのです。

華やかなジンを使うことにしました。

ただ、ジンが多いとジンの味が勝ってしまいました。

ジンの量を少し減らしてウォッカを加えました。

まだボヤっとしています。

インパクトのある隠し味が欲しい。

薬草系のペルノを思いつきました。

ちょっとでも入れ過ぎると味を全部持っていかれます。

この1ティースプーンの量だけで3回ほど作り直しました。

買ってきていたフルーツトマトがどんどん減っていきます。

味が決まってきました。

もう少しトマトを活かすには。

塩?

いや、塩では思っているような方向ではありません。

ただ、グラスのふちには付けて作ってみました。

辛過ぎます。

フレッシュで繊細なカクテルにしたかったので、塩はやめました。

黒こしょう。

ほんのちょっとのピリッと感が思っていた通りでした。

ただ、これも入れ過ぎると辛くなる。

トマトを2個ほど無駄にしました。

まだ完成しません。

日にちは過ぎていきます。

青臭さを抑えるためにずっとレモンジュースを加えていました。

このレモンのスッパさがどうも気に入りません。

フルーツ感を出して青臭さを抑える。

他に何かないか。

最後にグレープフルーツを思いついたとき、

このカクテルは完成しました。

「フレッシュ・メアリー」・・・1,200円

同じく、フルーツトマトを使ったカクテル、ビールと混ぜるレッドアイ。

ただ二つを合わせるだけなのに、何回も試作を作りました。

とうとう買ってきていた20個のフルーツトマトがなくなりました。

入れる順番、入れ方で、泡の立ち方、混ざり方が全然違います。

なかなか上手くいきませんでした。

3日間の温泉でもずっと考えていました。

二日目の夜中に目が覚めて思いついたときは、早く温泉から帰りたくなったくらいです。

温泉から帰った日の夜に、店に入って完成させました。

これを飲んでくださったお客様が、

「これは家では作れないね」

とおっしゃいました。

「パーフェクト・レッドアイ」・・・1,000円

ビール好きな妻が、少しだけ涙目になりました。

2014-02-19 | 記事へ |