具体策。
2010年07月16日(金)
『頑張る』
という言葉は極めて抽象的です。
他の言葉にすると、
『もっと』
です。
「頑張って!」
と言うのは、
「もっと!」
と言っているのと同じです。
もっとどうしたらいいのか言ってないのです。
「頑張って」
と言われても頑張れないのはそのせいです。
「今のままでいいと思うよ」
と言われるとほっとすることはあるかもしれません。
そのつもりで、
「今のまま頑張ってね」
と言われてもピンとこないのは、
「今のままもっとね」
と言われるようなものだからです。

「どうせぇっちゅうねん」
ということなのです。

『頑張る』という言葉に頼ってはいけないのです。

「今はとにかく耐える時だと思うよ」
と言えば分かりやすいですが、
「今はとにかく頑張って」
と言ってしまうのです。

「仕事頑張ります」
と言う時も、気持ちは、
「仕事もっと」
と言う気持ちです。

でも、『もっと』の先がないのです。

「もっと頑張る」では、「もっともっと」です。

何がしたいのか余計分かりません。

頑張るという言葉は、具体的にしなければ伝わらないのです。

「仕事をもっと早く終わらせます」
「仕事をもっと沢山こなします」
「仕事をもっとミスしないようにします」

と具体的にすると、もっとの先が見えるのです。

そうすると更に、具体的な行動が見えてくるのです。

そんな話をお客様と話していました。

その方は、その日にしなければいけないことを、
暗号で書き留めると話して下さいました。
しかもその場所が、左手の手の甲の親指とひとさし指の間のスペースなのです。
紙に書くと紙を失くすこともあります。
それに、メモを見る習慣が必要です。
手の甲だと、否が応でも目につきます。
失くすこともありません。
消えないように気をつけるだけです。
だから、当日限定なのです。
メモを暗号にするのは目立たさない為だそうです。

例えば、「銀行に行く」であれば「G」
「誰々さんにお金を返す」であれば「O」
「コピーを取る」なら「C」
という具合です。

暗号を忘れてしまう心配もありますが、
意外に忘れないそうです。

その日にメモしたことなので、連想すれば思い出すそうです。

『言われた仕事を忘れず確実にこなす』
という目標の先に、この具体策があるのです。

これが、「仕事を頑張る」の具体的な話だと思うのです。

2010-07-16 | 記事へ |