話の流れで、「お酒って何ですか?」
と質問しました。
「弱い自分を、一瞬だけ強くしてくれるもの」
と答えてくださいました。
なるほどです。
お酒は、普段抑えている理性や、
リミッターを少しの間解除してくれることもあります。
でも、元々ない資質をお酒が引き出すことはないと思うのです。
夢を語る時にお酒を飲むといいのは、リミッターを解除できるからです。
大きな夢が語れます。
ただ、自分の中にない夢は結局お酒を飲んでも出てこないのです。
強くなれるのは、元々強さをを持っているからだと思います。
映画『キャプテンアメリカ』を観ました。
最強の兵士を作るため、筋力や身体能力を増強させる薬が開発されました。
増強されるのは、筋力だけではなく、
自分の内面も増強されてしまいます。
悪い心を持った人に薬を投与すると、
その悪い心も同時に増強されてしまいます。
だから、兵士として選ばれるのは、今ある筋力ではなく、
こころの清さが重要なのです。
お酒も時に同じ効力を発揮します。
お酒を飲むと、増強された本当のその人が見える時があります。
いい人は、もっといい人になる。
悲しい時にお酒で楽になれるのも、その人の資質です。
イライラが治まるのもお酒だけの力ではありません。
お酒は万能薬ではありませんが、自分を少しだけ助けてくれます。
それは、良くなりたいという気持ちがお酒に通じたからです。
お酒は治療薬ではありません。
ある意味で増強剤です。
だから、海外のバーでお酒を飲むと、
ちょっとしか話せなかったはずの英語が、
思ったよりも話せるようになるのです。
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