話の主語を一人称(私)に変えると、愚痴が愚痴ではなくなります。
日本語は主語があいまいです。
例えば、「上司がむかつく」
の主語は「私」なのか「上司」なのかです。
本来は「私」です。
それがいつのまにか、「上司はむかつく人です」
というように、主語が上司になってしまっているのです。
そんなことはないはずです。
上司にも友達がいるでしょうし、その友達とは仲良くしているはずです。
むかついているのは、今のところ「私」だけなのです。
「上司がむかつく奴でさぁ」
というのを、
「今のところ、私だけが上司にむかついてるんだけどさぁ」
と言うと、やわらかくなります。
少なくとも上司だけが悪い話ではなくなります。
そして、英語のように主語のあとを動詞にすると言いたいことが明確になります。
「私は仕事が面白くない」
と
「私は面白くない仕事が」
の違いです。
同じような意味ですが、いいたいことは、
「面白くない」ということです。
初めのは、「仕事が面白くない」です。
すると、なんだか仕事が悪者になってしまいます。
「私は面白くない仕事が」という時は、
他の事は面白く感じるけど、今の仕事は面白いと思えない。
というニュアンスになります。
ということは、仕事が悪いのではなく、
仕事を面白いと感じられない自分がいるというだけの話になります。
愚痴りたいのではなくて、本当に知りたいことはそこです。
「仕事が面白くない」というと、
仕事を変える方向に行ってしまいます。
そうではなくて、
「面白がれないんですよ仕事を」
という時は、仕事を変えても同じだと気づきます。
「彼氏が面白くない」のではなくて、
「面白さに気づけない彼氏の」ということに気づくといいのです。
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