スーパーのレジで、レモンとライムを手に持って並んでいました。
前に並んでいたおばちゃんが、
「兄ちゃん、私の多いから先行き」
と言って、順番を代わってくれました。
初めは遠慮したのですが、
「ええから、ええから」
と言って代わってくれたのです。
こういう気遣いをされると、思わず気持ちが暖かくなります。
大阪のおばちゃんは、こういう人が多いような気がします。
横入りをするのも、その横入りを止めるのも大阪のおばちゃんです。
そして、自分の番を後回しにしてくれるのも、大阪のおばちゃんなのです。
帰り際に、
「ありがとうございました」
と僕が言ったときの、
「うん」とうなずきながらニッとした笑顔が爽やかでした。
「いいえ、どういたしまして」というような、
押し付けがましさはありません。
大阪のおばちゃんは、熱くてクールで爽やかなのです。
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