走りに行く前は、
「なんでこんなことするんだろう」
と思います。
特に長い距離を走る予定の時は必ず思います。
休みの日は、
「このまま寝ていた方が断然楽だろうに」
と思います。
その走る理由が分かるのは、5つ目の難所を走っている時でした。
フルマラソンの練習のために友達と30km走をすることにしました。
コースは、この辺りの坂という坂を織り込んだ、
総距離30kmのレインフォレストオリジナルコース『RF30』。
7つのキツイ坂が待っています。
その5つ目の坂で二人同時にランナーズハイがやってきました。
この気持ちよさは、寝ているだけでは到底味わうことができません。
これを味わうために、僕は走り出したのだと気づきました。
しかし、ランナーズハイはそう長くは続きません。
一歩一歩の衝撃に耐えながらまた前に進み続けます。
6つ目の難所が終わったとき、
「このコース嫌いや」
と、友達が笑いながら言いました。
めっちゃ気に入っているのが分かります。
人はなぜわざわざ辛いことをするのか。
「苦痛は意識の唯一の起源である」
と言ったのは、ドストエフスキーです。
つまり生きている実感は苦痛からくるのかもしれません。
そしてその先にある、達成感、成長感という幸福を求めるのです。
7つ目、最後の坂では、ちょっと油断するだけで足がつりそうな雰囲気です。
これを乗り切ればゴールが見えてきます。
お互いに無言で励ましあっているのが分かりました。
ゴールからの1kmの帰り道。
上半身は、満足感でいっぱいでしたが、
さすがに足はちゃんと歩けている気がしませんでした。
しばらくこのコースは走りたくありませんが、
また機会があれば。
走ってみたい人のために、コースを紹介しておきます。
『RF30』コースマップ
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