プレゼントのもらい方。
2011年12月13日(火)
プレゼントは『あげる』よりも『もらう』方が難しい。

もらい方の上手い人がいます。

その人はいつまでもプレゼントをもらえます。

プレゼントがしょぼくなっていくのは、

前回のもらい方がまずかったからです。

愛情とは関係ありません。

しょぼい物をもらっても、ちゃんと喜んでいると、

次からはグレードがあがります。

「こんな物で喜んでくれたので、次はもっと落としても大丈夫か」

とはなりません。

「次はもっといいものをあげたらどんなに喜んでくれるだろう」

とグレードがあがるのです。

僕が7年前に妻に初めてあげたものは、ここには書けませんが、

本当にしょぼい物でした。

それでも、喜んでくれました。

そこでスイッチが入ったのです。

次の年にはリッツカールトンになっていました。(6年前の秘蔵コラム)

プレゼントにはあげる快感があります。

その快感を味わわせてもらえるかが大事です。

欲しいものを指定されて買うのは、貢ぎ物です。

貢ぎ物でももちろんいいのです。

でも、プレゼントの醍醐味は味わえません。

今回も選ぶところから楽しませてもらいました。

選び方は去年のブログ参照で。

プレゼントが届き、またちょっと早いクリスマスプレゼントを渡しました。

もうこの時点で妻のテンションが上がっています。

ラッピングを外す前の飾りのリボンを頭に乗せてはしゃいでいます。

箱を開ける前にそんなにテンション上げて大丈夫か?

と心配になります。

あとは、飛び上がるか転げ回るしかありません。

箱を開けて中身を出すと、それを抱いて転げ回ってくれました。

そこまで喜べるのは、僕のプレゼント云々よりも、

本人がそこまでテンションを上げられるかどうかです。

それは同時に、もらったプレゼントに、
相手が動いてくれたプロセスが想像できるかどうかです。

ずっと以前にある女性の方が、彼氏にあるブランドの財布をねだりました。

そして彼の買ってきた財布を見て、

「色が違う」

と言って返したそうです。

こんな悲しい話はありません。

色違いを買ってきてしまうくらいの彼が、

どんな思いでそのブランドショップに足を踏み入れたのでしょう。

決して安くない商品を買うために、ドキドキで店に入って、

なんとか買って、これで喜んでもらえると思った矢先に、

「色が違う」

って。

この彼女はもうプレゼントはもらえません。

「せっかくやから自分が欲しい物がええやん」

という物は貢ぎ物です。

プレゼントは、ラッピングをほどいている時の、

あのワクワクが、もうすでにプレゼントなのです。

物だけに喜ぶのではなく、そのプレゼントという一連のプロセスに感謝できると、

ちゃんと喜べます。

そして、その顔がまた見たいから、プレゼントをしたくなるのです。


P.S.
偉そうに書きましたが、ちなみに僕はもらうのは苦手です。

2011-12-13 | 記事へ |