僕の店は外から中は見えません。
初めて来られる方は、
どんな店なのか扉を開けるまで分からないのです。
先日、若い女性のお客様に話を聞かせてもらいました。
ここにBARがあると知ってから、中はどんなだろうと想像していたそうです。
20代前半の方なので、映画やテレビの世界でしかBARを知らなかったそうです。
「恐い人がいるんじゃないか。
マスターがイカつい人じゃないか。」
確かに、これくらいは想像します。
「麻薬の取引をしているんじゃないか。」
これはテレビや映画の世界です。
「拳銃が置いてあるんじゃないか。」
もはや営業できません。
でも、中が見えないと、ありえないこともないと、
想像してしまいます。
僕は、聞きました。
「よく、そんな想像の中、この扉を開けてくれましたね。」
一人で来られていたのです。すごい勇気です。
その女性の方はおっしゃいました。
「この扉を開けると新しい自分の扉が開くんじゃないかと思って」
そこまで思って扉を開けて下さったのです。
本当にそうなってくれていると嬉しいですね。
人生の新しい扉はいろんなところにあります。
扉を開けた人だけが見える景色があります。
3月。また新しい扉ができます。
「昔のレインフォレストから知っている」
と自慢してもらえるような店になればいいなと思っています。
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